介護も福祉も、
特別なものにしたくない。
小さい頃からの幼馴染に発達障がいがあったことで、私は福祉分野へ興味を持つようになりました。学生時代には社会福祉士の資格を取得し、若年層向けの居場所づくりを目的とした活動や、福祉施設でのボランティアなどを経験。私にとって福祉や介護は、昔からずっと身近で興味のあるものでした。しかし世間では、それほど身近なものに感じられていない。特別なものだと思われている気がするのです。私はもっと、福祉も介護も、みんなにとって身近なものにしたい。明日家族がケガをして介護が必要になるかもしれない。将来的にはきっと自分自身も介護が必要になる。多くの人へ介護について知ってもらい、家族みんなで、地域みんなで、取り組んでいく介護にしていきたいです。
企業や立場を越え、
地域で支える
チームをつくる。
私は特定の介護施設に所属していない地域の相談員であるため、様々な方から介護に関する相談を承ります。介護に関する質問へ電話で答えたり、高齢者虐待など緊急性の高い問題に対処したり。介護を受けるご本人はもちろん、ご家族や病院、行政、他社の介護事業所と、幅広い連携も重要です。様々な人が関わるからこそ意識するのは、一人ひとりに寄り添い、伴走すること。介護への関心度合いや知識の有無が様々なみなさんとチームを組み、ご利用者さまにもご家族さまにも、自分から寄り添いたいと考えています。
待つだけではダメ。
みんなの介護にするため、
ひとつでも行動する。
担当する地域は高齢化率が高く、地域包括支援センターには、ひっきりなしに問い合わせが来るほど仕事があります。問い合わせに対応するだけでもかなり忙しいのが、正直なところ。それでも、返答だけで終わる仕事はしたくないと考えています。介護は、問い合わせをした人と私だけで取り組む問題ではないから。ご本人を支える周囲の人や地域の人にも、関心を持ってもらい、みんなで取り組めるものにしたいからです。幅広い層に体験していただける介護予防サロンを開催したり、ご家族同士の交流会や座談会を一緒に企画してみたり。スーパーやコンビニなどの地域に開かれた場へ赴き、困り事や気になることなどを伺って、情報収集と関係づくりを行うこともあります。できることは全部、試してみる。より多くの人の力と多くの視点を活かして、地域で取り組む介護となるように。みんなが福祉と介護について、当たり前のように考えられる社会をつくりたいです。